I.P.C 2002 最終戦 グランドスラムなるか?


 2002年12月1日の筑波サーキット1000はどんよりとした曇り空。降水確率60%で昼から雨の予報。 そんな寒い冬の1日に、I.P.C2002最終戦が開催されました。 2002年を締めくくる最終戦。こる象は前戦のもてぎで2位表彰台Get。この流れを是非とも呼び込みたいところ。しかし、このI.P.C、同一の人が 勝てないように前戦入賞者には次のレースにハンディを課すレギュレーション。こる象には前戦2位の+10秒が課せられます。(1位:+15s、3位:5sです) 筑波1000の様なミニサーキットでの+10秒はまともに戦ってはまず取り返せないもの。はっきり言って勝てるレースでは無かったのです。 しかし、天はこる象を見放さなかったのか・・フリー走行が終わって予選前になると予報通り雨が降り出しました。路面は完全にウェット。この日、こる象のSタイヤは BS540S。しかし、コンパウンドはGSであり、ウェットでも充分に発熱するコンパウンドでした。レースを戦うということは天気にも勝たなくてはなりません。 実はこのGS、去年の冬前に冬季用(路面温度が低い時期用)として買ったものであり、ウェットでもちゃんと発熱しグリップを引き出すとレース仲間であるジャンカルロ氏 のアドバイスもあって購入したものでした。効果は絶大で、9月の東北遠征時の雨の菅生(バトルオブユーロ:3位入賞)でもこのタイヤで入賞したのです。レースには いろんなリスクが予想されます。安全に速く走るためにはそのリスクを如何に小さくするかということ。雨に降られても備えあれば憂い無し。この状況下でGSを履くことで精神的にも他の 強豪よりは楽でした。・・・なーんて格好良く言ってますが、何を隠そう他にミシュパイスポカップのタイヤしか持ってないからだったりして。(自爆)
そして、ゼッケン2番を付けてこる象の雨の戦いが始まったのです。


Vサイン

余裕?のVサイン


 さて、筑波サーキット1000(旧筑波東コース)は4月の第2戦で走った以来。前回の反省とここの攻略方法を頭に入れて予選に挑みます。ポイントは最終コーナ。 ここが全てです。(下の図の9コーナです)

Tsukuba course1000 コースレイアウト



 さて、雨の中の予選結果ですが、蓋を開けると、T1000マイスターであるちぇざーれ井上氏を1.4秒近くも引き離してのポールポジションをGet! 恐るべし、GSコンパウンド。予選の結果を見て、俄然やる気満々。モチベーションが高まってきました。何故かというと、決勝は15周。ちぇに1周1秒以上リードできれば、ハンディ +10秒は挽回できるからです。あー夢にまでみたポールポジション。レースも随分出てますが、生まれて初めてのポールポジションに感動です。

生まれて初めてのPP 

 そして、決勝の時がやってきました。 ポールポジションとしてグリットについて思ったこと。おー!前に誰もいない。(当たり前)ラインが判らないんじゃない?(情けない)正直そう思いました。(汗)そうこう考えている 内にスタート30秒前の告知。後は、スタートだけ。ちぇざ〜れ氏にスタートでやられなければ逃げ切れる。9月のMGTでちぇざ〜れ氏にご教授頂いた「集中、集中」を頭の中で繰り返し ながら、グリーンシグナルを待ったのです。そしてスタート。ホイールスピンすることなく、バッチリ。ふと後ろを見ると誰もいません。でも横にはちぇがいました。ほぼグリットでの位置関係と 同じ間隔で1コーナに突入。こる象は少しオーバスピードで進入してしまい、アンダー気味。ヤバ!っと思いながらも何とかグラベルに飛び出ることなく車の向きを変えていった瞬間、バックミラー を見るとクルッとスピンするちぇざーれ号を何となく確認。3コーナ手前でもう一度しっかり後ろを確認すると遙か後方に黄色いラテさんのプントがいます。ごっつぁんです。ちぇ! 後は一人旅のレースでした。途中抜かせてくれない周回遅れに捕まりますが、何とか逃げ切り、これまた生まれて初めてのポールトゥウィンを達成。見事+10秒のハンディを克服し、クラス1優勝を 達成したのでした。リザルトを見ると、ベスト46”693。2位以下のベストは48秒台でしたので、ブッチ切りの優勝でしたー!(吠える吠える)迫力のスタートシーンは以下より!!


→スタート動画映像はこちら(mpgファイル:2.4MGB)by Tana


久しぶりの勝利 

 一昨年の2000年12月24日のクリスマスイブに筑波2000でエンジンが逝き、2001年夏のデルタカップで奇蹟の復活をして、既に1年と4ヶ月。2000年のデルタカップ以来 優勝という2文字に見放されていたこる象、久々の勝利でした。(長かったー:涙)これで2002年I.P.Cにおいてグランドスラム(1、2、3位)を達成!今年1年頑張ってきて本当に良かった。
富士高原の女神様・・・ありがと。
レース結果はこちらから! いやぁー。ホント久しぶりの真ん中お立ち台。やっぱ最高です!

仲間であり、宿敵のちぇに勝った!

わーい!ちぇに勝ったよー!
ちぇにも弱点あったのねー!?(photo by Taka)



マッシモ石塚が? 

【おまけ】何故か真ん中に立つこの男。
この光景。何年振りに見ただろうか・・・・・(photo by Taka)


こる象の2002年主なレース戦歴


2002/4/14 T1000 I.P.C 開幕戦 Class-1 3位 MI DRY
2002/4/29 ラリーキッズ伊那 MGT開幕戦 3位 MI DRY
2002/6/8 T2000 EuroCup第2戦 Class-1 6位 MI DRY
2002/9/1 SLY 第8回デルタカップ 5位 MI DRY
2002/9/7 菅生 GooseNeckSportChallengeCup
(バトルオブユーロ)S-1クラス 3位 BS(GS) WET
2002/9/22 ラリーキッズ伊那 MGT最終戦 9位 BS(GS) DRY
2002/11/16 もてぎ I.P.C 第2戦 Class-1 2位 BS(S) DRY
2002/12/1 T1000 I.P.C 最終戦 Class-1 優勝 BS(GS) WET

優勝回数:1回
勝率:0.125
表彰台登頂率:62.5%(5/8)

*MI:MICHELIN、BS:BRIDGESTONE



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